実はわりと楽しみでした。
でも正直続いたこと自体がめちゃくちゃ意外だったよ。
ネタバレあり感想です。
鋼の錬金術師 完結編:復讐者スカー。
色んな意味で衝撃だった実写ハガレンまさかの続編。
しかも完結編。
ええっ!?あと4時間で国土錬成陣まで!?
しかもきっちりスカーもシン国も北方司令部も絡めて!?
出来らぁっ!
出来ちゃってるな・・・とりあえず・・・2時間分・・・。
そんな(どんな?)人気マンガ原作の実写映画ですね。
まず大前提として、おれ実写ハガレン(1作目)大好きなんですよね。
あの原作の名シーンを詰め込みに詰め込むために各種イベントを時系列無視してでもぎゅぎゅっとまとめて、「タッカーのエピソードはやんないと」「マルコーさんから賢者の石聞くとこやんなきゃ」「やっぱヒューズ中佐の死亡シーンいるでしょ」「兄弟喧嘩はマスト」「今作中にマスタングがラスト殺さないと」「いいや盛り上げたいし人造人間軍団やっちゃお(!?)」で構成されたすげー映画ですよあれ。
マジでこれ続編やらないからこんな混沌とさせたんだろうなー、いや正直こういう割り切って見せたいシーンやるノリ、好感度上がる構成なんだよなーとか思ってたんですよ。
続くの!?
っていうか続けれるの!?
続けてんな・・・。
で始まる復讐者スカー。
スカーの新田真剣佑、思ってたよりちゃんとスカーでしたね。
でも単純に顔が若すぎるんよなー。
新田真剣佑は新田真剣佑のままでいいから、タイムマシンで10年後くらいの新田真剣佑連れてきて撮り直してほしいなー。
リン一行とかも、正直もっとカタコトっぽい喋り方にして欲しかったなって、イメージ的に。
vsブラッドレイ戦の殺陣とかめっちゃよかったすけどね。
しっかり原作と同じヒキ作って困ってる犬からの「出し抜いてやったぞ化け物め」もやるのポイント高い。
フーじいさんの「腕ないのカ」のとことか普通にうるうるしてたし。
ランファンの子、思ってたよりめちゃくちゃ演技よかったですね。
逆に演技でいくとマスタング組が微妙だったというか、なんか浮いてましたね。ハボック少尉がホノレンの能力説明するとことか。
でもあれ原作再現っぷりならすげー忠実なんだよな。難しいとこですよね。
漫画なら吹き出しに長台詞入ってても読めちゃうけど、ドラマだとどうしても「こいつなんか勝手に喋ってんな」「戦闘中に独り言多すぎん?」ってなるやつ。ハボック少尉はその犠牲になったのだ。
足払いで大佐助けるとことか、二丁拳銃で追撃するとことか、車で駆けつけるやつとか、ホークアイ中尉のもろもろよかったですね。やりたかったんだろうな。髪下ろしてたほうが絵面の違和感も少なかったな。
前作でさんざんいじられてた大佐の炎、今回はめちゃくちゃ原作やアニメのイメージ通りのものがお出しされてて笑った。最初からそうしてくれよ。
グラトニー戦でもっかい見れるかなって思ったらやる前に負傷したの残念でしかたないんだが? 最後の錬成で見れることを祈りたい。
アームストロング少佐、絶対に出オチじゃんこんなんって思ったけど、動いて喋っててちゃんと少佐してましたね。
でもリゼンブールについてこなかったのは正直英断だと思う。
今回はアルがめちゃくちゃ良かったですね。モーションキャプチャの演技も声の演技も。普通にスカー戦で手パン錬成するのめっちゃ混乱したけどな。
ウィンリィがネジ忘れたから中央に来るとこまでやった上でエドの腕が動かなくなるくだりやらないから終盤まで謎の緊張感があったな、バトルシーン。
グラトニーとエンヴィーは相変わらずの完成度でしたね。舘ひろしも貫禄あったなー。
寺田心さんはちょっと面白すぎましたね。
前作のトラウマがあるので下手な子役当てられるよりは寺田心さんのほうが絶対いいんですけど、もうインターネットのせいで寺田心さん見ただけで笑っちゃうんよ。
タイムマシンで20年前の神木隆之介連れてきて撮り直してほしい。
あとは地味ーに映画内だと出番少ない重要キャラにしっかり良い俳優さん当ててるの好感度高いんですよね。
ノックス先生が杉本哲太とかめちゃくちゃ良かった。
師父とか、腕マシンガンのテロリストのあいつとか、遺跡のお婆ちゃんとかも良かったですね。
ただもうマジで時系列ぐっちゃぐちゃなんで、もはや原作がどういう流れだったかわかんなくなってきたよおら。
クセルクセス遺跡に行くとことか、もう完全にRTAでグリッチ利用してフラグ立てに行く流れにしか見えなかったよね。
「スカーとの負けイベ後に部屋に少佐を入れないまま進めるとリゼンブールにエドだけで行け、もろもろのイベントをスキップできます」
「実はここでクセルクセス遺跡に行って、先にスカーの過去イベを見ておくとその後のウィンリィが中央に来た時に敵討ちイベントが進行します」
みたいな。
もはやこうなってくると映画を楽しむというよりは、カオスなチャートでクリアまで持っていくRTAを見ている気分になってるというか。
正直映画としての完成度はイマイチというか、やっぱり無理やり原作ストーリーの切り貼りしてるから展開のつなぎおかしいし、役者の顔アップする演出多くてテンポ悪い瞬間多いし、今回はアクションとか錬金術シーンも少し物足りなかったなって感じなんですよね。
スカーの技がワンパターンだから、もっと拳法っぽい肉弾アクションで見せて欲しかったな。
ただ無茶苦茶なことしながらだけど、原作のここは見せたい!ここはやりたい!が演技や演出、構成、美術とかもう随所から溢れ出てるのを勝手に感じちゃってるので、めちゃくちゃに好感度が高いし嫌いになれないんだよな実写ハガレン。
ふつーに3も見に行くと思います。
果たしてどうなるんだあと2時間。
栗山千明がまた期待できるビジュアルしてんだよなー。