ハリソン・フォードのインディ・ジョーンズ、見納めっすねー
見比べるとクリスタル・スカルの王国のインディ全然若く見える。
ネタバレあり感想です。
インディ・ジョーンズと運命のダイヤル。
すっかり老いたインディアナ・ジョーンズのもとに、
かつての戦友であり旧友、バジルの娘であるヘレナ・ショーが現れる。
彼女が持ちかけてきたのは過去にインディとバジルがナチスから奪取した遺物、
古代ギリシャのオーパーツ、アンティキティラのダイヤルの調査だった・・・。
的な、インディ・ジョーンズ5作目。
ハリソン・フォードめっちゃおじいちゃんになりましたね。
クリスタル・スカルの時点で66歳か~~~おじいちゃんだな~~~とか言ってたけど、
全然若かったスね。
いま80歳ですってよ、ガチおじいちゃんやんけ。
あとサラーもめっちゃおじいちゃんになっててビックリしちゃった。
サラーが一番ビックリしたまである。
ただ老インディの冒険、思いのほか絵面キツくはなかったすね。
最初の自室のソファで寝てるとことか、
大学で定年を迎えるとことかはホントにおじいちゃんだ~~~って感じでしたけど、
いざ冒険が始まって中折れ帽と革ジャケットを身に着けたら一気に引き締まって、
劇中の台詞でまんまありましたけど「若返って」ましたね。
今作の相棒役のヘレナさんは、前作のマット以上にちゃんと悪女だし年齢も上だしで序盤はうーんって感じでしたけど、
シチリアあたりからすっかりチームって感じ。
少年テディを案じる大人たちって関係もホッコリして良かったですね。
結構なし崩し的にダイヤル争奪戦に深入りしてくので、ちょっとそこの動機付けが弱い気はしたかも。
父親との因縁だけでそんな危ないことやる???って感じ。
前作のマットは「オックスと母親探し」がちゃんと強い動機になってたので、
ダイヤルをお金のためにオークションで手放そうとした、現実主義でシニカルな悪女のヘレナが、
相棒の少年ごと巻き込んでインディとチームになっていく変遷というか、
父親の求めたアンティキティラを「渡すまい」になる説明が不足してるというか。
ちょっとその辺がテキトーだった気がしますね。
少年テディはいいキャラだったすね。
(多分)ストリートチルドレン的な生まれで、幼いながらもアウトローに足を突っ込んでしまってるけど、
ヘレナさんに見出されて庇護下に置かれてて、なし崩し的に巻き込まれて、
いざとなったら勇気と知恵で戦うし、憧れてた飛行機だって飛ばしちゃう、みたいな。
ザ・アドベンチャーの少年キャラって感じでしたね。
飛ばした飛行機、飛ばしたけどちゃんと操縦とか着陸できるのかな・・・って思ったら
パイロットが後ろで寝ててそのへんはカバーしてくれるご都合展開大好き。
今回の敵役、マッツ・ミケルセンはまぁマッツ・ミケルセンでしたね。
セクシーに髪かきあげるとことか煙草吸うとこ、ファンサノルマ達成あざます!!!みたいな謎のテンションになった。
部下もなんかすぐ銃撃っちゃうし、ちょっと敵としてはしょうもな感あったな。
悪役が遺物の超パワーを制御できずに自滅するのはインディ・ジョーンズの定番だけど、
ケアレスミスでタイムスリップ先間違えて古代ローマ軍の槍で撃墜されて全滅はちょっとな?
というかタイムスリップで古代ギリシャがな、なんかな。
せっかくタイムスリップするなら「若いインディと邂逅する老インディ」みたいなやつ見たかったし、
唐突に古代ギリシャ世界に行って帰るだけってのもなんかな。
もっと時空の裂け目で過去を垣間見る~的なの見たかった気もするし。
どうせならナチスの飛行機落とすの、アルキメデスの熱光線とかだったらよかったのにな。
ちらっと映ったし、それっぽい鏡。
アルキメデスに出会って、現代に帰りたくないって駄々こねるジョーンズは、
ちょっとフクザツだけど良いシーンでしたね。
誰にも求められていない斜陽の老人だからこそ、
人生をかけて追ってきた過去の世界に骨を埋めようとするインディ。
かつての冒険の日々を見てきたファンとしては、
「そこは過去の自分を見て奮起するとかにしてよ!」って思う気持ちと、
むしろこうだからこそ老いたインディ・ジョーンズがすごくリアルに感じられる気持ち。
そこをぶん殴って「まだちゃんとあなたは求められてる」ってインディとマリオンを再び引き合わせるヘレナ、ってすごくいいラストでした。
ラストシーン自体はすごく満足だし、モロッコやシチリアの冒険もとてもよかった。
クライマックスのタイムスリップと、悪役がちょっとショボいのがちょっと残念って感じですかね。
まぁあくまでも個人的には、ですけども。
あと一番うわー!ってなったのはマット死んでる!!!ってとこですかね。
でもインディへの当てつけで入隊するのめっちゃそれっぽいし、
死がきっかけでインディとマリオンが別居になるのもめっちゃそれっぽいんだよな・・・。