邦画じゃなくても実写化ってやっぱり…な話

せっかくディズニープラス入ったんだし、

くまのプーさんとMARVEL以外にも見ないとねって思ったんすよ。

 

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www.disney.co.jp

 

せっかくなんで両方見てみました。

ネタバレあり感想です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アラジン(1992)&アラジン(2019)

言わずと知れたディズニーの名作アニメとその実写リメイク作品。

主人公は砂漠の国アグラバーの街に住む、盗みを働いてその日暮らしをする青年アラジン。家出した王女ジャスミンを助けたところ、誘拐犯として逮捕され、さらに野心家の国務大臣ジャファーに目をつけられ魔法の洞窟にある「魔法のランプ」を探す羽目になり、偶然ランプをこすったことで願いを叶える魔神ジーニーと出会い…な魔法に満ちた冒険譚。

アニメ版も実写版も大筋は変わらず、とっさの機転でジャファーをランプに封印したアラジンはジャスミンと結ばれ、ジーニーは自由の身となり、それぞれの明るい未来へってところで終わりますね。

 

アニメの方はむか~~~~~しに見たことあると思うんですけど、まあほぼ初見みたいなもんですね。テンポ良くストーリーも進み、複雑な人間関係や伏線もない単純明快ながらしっかりと楽しめる映画でした。

アラジンやジャスミンジーニーたちも嫌味なところがなく、それぞれ抗いがたい境遇に置かれながらも、強い意志をもって立ち向かうのがいいですよね。

ヒルながらも信念と正義感に溢れ、頭の回転も早いけどここぞという所では少し臆病になるアラジン、美しく聡明で優しく、行動力に溢れる王女ジャスミン達はもちろん、悪役であるジャファーも自らの野心に猛進し、窮地に追い込まれてもただでは終わらない魅力的なキャラクターです。

 

そんな魅力的なキャラクター達に加えて、アラビアン・ナイトホール・ニュー・ワールド、フレンド・ライク・ミーなどの劇中歌も素晴らしいんだからもう文句なしの100点満点でしたね、アニメ版。

 

 

うん、アニメ版は。

 

 

そんなアニメ版から時を経ること27年。

実写版アラジン。ジーニーがウィル・スミスなあたりでめちゃくちゃこう…インターネットが賛否両論というか、喧々諤々というか、まぁ話題になってましたよね。

 

実際観た感想としてはジーニー/ウィル・スミス自体には全然文句なく、むしろこのコミカルで偉大な宇宙一の魔神を演じるウィル・スミスは素晴らしいものだったと思います。フレンド・ライク・ミーの悪夢っぷりとかがホントにすごい、40度くらいの熱出さないと見れないやつ。アラジン/メナ・マスードジャスミン/ナオミ・スコットもアニメのイメージを崩すことなく、3人並んだ絵面とかは「実写化頑張ったな~~~」って納得できるものでしたし。

あとは吹替版なんですけど、ジーニーとして続投した山ちゃんがこう、ウィル・スミスなのでちょっと東地宏樹さんっぽい声にしてたのが好きですね。これは個人的にそう感じたって部分ですけど。

 

 

ただね、なんかこう、やっぱり実写化って難しいんだな~って。

アニメと実写ってだけでも違いますし、27年経つ間に出来ることや出来ないことも変わりますし、社会情勢も違うし、上映時間も違うし、そもそもアニメと全く同じことをやってもいけないし、アニメと全く違うことにしても駄目だし。

 

まず実写アラジン、アラジンが大分気弱で不器用なんですよね。

アニメ版の自信に溢れ機転が利くさまはどこへやら、特に魔法のランプを手に入れてからはジーニーがちょっとイラつくくらい状況を飲み込むのも遅い、願いをひとつちょろまかすのもアニメ版より上手くない、王子になってからもイマイチなりきれてないし王宮ではずっと口下手で誤魔化し下手でジーニー頼り。

イマイチジーニーとの友情も育まれる感じはなく、アニメ版の「アル」じゃなくて若干距離のある「坊や」呼びですし。

ヒーローの弱さを強調して、成長していくストーリーにしたってことなんだろうけどもちょっと魅力に欠けて序盤でモテてるのも顔だけかな…ってなっちゃったり。

 

あとはジーニーも、望みは「自由になる」ではなく「自由になり人間になる」に変わっていて、これ少し違うけど大きな違いだと思うんですよね。実際アニメ版にはなかったジーニーのロマンスが追加されていて、恋する女性を人質にとられ「やめろ!」なんて叫んじゃったりします、宇宙一のパワーを持つ魔神が。

 

ジャファーは出番が減ったどころか歌も消されたり、相棒イアーゴに至っては知性が消されたり。そうかと思えばジャスミンが涙ながらに兵士たちを説得する感動の場面や、魔法で巨大な怪鳥へと変えられたイアーゴと魔法の絨毯のドッグファイトが追加されたりしています。

 

と諸々の変更点がありつつも、大筋や印象的な台詞なんかはアニメ版を踏襲してるので、結果的に違和感というか、「このアラジン達ならアニメ版と同じ冒険にはならなさそうなのに無理やりアニメ版と同じ展開に収束させてる」みたいな残念な印象の映画になっちゃったな~って感じでしたね。

もし実写版単品で見てたら違う感想になっていたかもしれないですけど、やっぱり実写版やリメイクってオリジナルを超えるのは難しいんだな~ってお話でした。

 

そのうちジャファーの逆襲とかアニメの続編は見ようかな。